大学の看護学部よりも1年早く社会人、働きながら看護学士


  

高校を卒業した人であれば、3年制の看護学校を経て看護師になれますが、最近はあえて4年制大学を卒業する人が多くなっています。
これは、医療技術や情報が向上するとともに、しっかりと4年間の課程を経て、しっかり学んだナースが必要とされているからといわれています。

4年制大学を卒業した看護師は、いわゆる看護学士が与えられる他、保健師や助産師の国家試験受験資格を得られるため、管理職や高待遇を期待できるからです。

しかし、4年制の看護学部などは、国公立で年5~60万円、私立だと年150万円もの授業料が必要で、経済力に問題のある人は、まず学費の捻出が懸案事項となってしまいます。


3年制専門学校を修了すれば看護師、あとは働きながらで何とかなる



学費の高い大学がある一方で、公立の看護学校などでは、地域住民の医療サービスを充実させたいということから、安価な学費設定のところも多く存在します。また私立の看護学校を見ても、もともと修業年限が3年なのですから、4年制大学と比べれば、1年分の学費を節約できることに加えて、1年早く就職できるというメリットがあるのですから、こちらの方が合理的です。

もし保健師や助産師を目指したいと考えるのなら、就職してから1年制の養成課程に別途進学すれば良いのですから、就職して仕事に慣れてから、貯金して進学すればよいのです。

  

専門学校を修了した後に、通信制の大学などで所定の31単位を修得し、看護学に関するレポートを大学評価・学位授与機構へ提出すれば、安価な学費で学士(看護学)を取得できるのですから、将来のキャリアにつなげることの可能な学位を得ることができます。
大学評価・学位授与機構が授与する看護学士は、学校教育法に基づく学位です。大学を卒業したという事実とは少し違うので「これは大卒ではない」と主張する人も稀にいますが、大学の看護学部卒業とみなすのが既に一般化しています。

現実にこの方法で看護学士を取得し、大学院へ進学しているナースは数多くいて、博士課程を修了して看護大学の教授になった人もいます。


専門学校の特性を活かした進路選び